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大物の言葉を引用するだけで権威が生まれる

たとえば、「ビル・ゲイツも言ってたけどさ、これからのネット社会は・・・」といった感じで、ビル・ゲイツの言葉を引用すれば、それだけで大物っぽさを演出できるのです。そうすると、相手は説得力を感じるのはもちろん、あなたに対してもなんとなく大物っぽさを感じるのです。

心理学では「権威効果」と呼びます。

著名な誰かの言葉を引用するだけで、人はその言葉に「権威」を感じるのです。しかも、それを引用した本人に対しても、権威や強さを感じてしまうのです。




ただ、権威効果を使う場合には、なるべく話の内容に合致した人物を引用するほうが効果的です。

ビジネスの話をしているときに、「イチローさんが言うには・・・」とスポーツネタを引用しても、効果は薄いのです。

テレビの報道番組や討論番組で「賢そうに見える」評論家たちの発言をよく注意して聞いてみるといいでしょう。おそらく、彼らは随所で「大物の引用」をしているはずです。それが意図的なものであるかは別として、彼らは権威効果の達人なのです。

大物の言葉を引用するには、大物の書いた本を読むにかぎります。
自分の尊敬する経営者やスポーツ選手、あるいは作家や哲学者、文化人などの本を買い込み、字だけの「大物語録」をいくつもストックする。時間がなければ、とりあえず名言集などを読んでおくといいでしょう。

そして、権威効果の対象になるのは、大物の言葉だけではありません。大したことなくても大物の名前を出すだけで、それなりの権威効果はあるのです。

「オレ、将棋の羽生名人と誕生日が一緒なんだよ」
「あの財務大臣は、高校の先輩なんだよ」
「オレの同郷には高杉晋作などの明治維新の功労者がたくさんいるんだ」
「この万年筆は、三島由紀夫が使っていたものと同じ型なんだ」
「新幹線の同じ車両に大リーグのイチロー選手が乗ってたよ」

よく聞けば本人にはまるで関係のない話ばかりですが、こうやって大物の名前を出されると、なんとなく「おお、そうなのか」と思ってしまいます。そして無意識のうちに、その人の言葉とも大物っぽく感じてしまうのです。

またはもっと身近な大物の言葉を使うのも手です。
「この前、A社の部長が言ってましたよ」
「○○社長に言われたんですよ。これなら売れるって」

この場合、引き合いに出す大物と直接話したり、直接アドバイスをもらう必要はありません。盗み聞きでいいのです。たとえば、パーティーやセミナーで大物の近くをウロチョロしてみたりすればいいのです。なんらかの有益な情報を手に入れることができるでしょう。





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