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一般論を語らせることで、安心して語れる状況を用意


赤ん坊でもない限り、誰しも本音とタテマエを持っています。
大人になれば本音を隠すのもうまくなりますが、それを巧妙に引き出してこそ、したたかな世渡りも可能になります。周囲の状況を性格に見定めるために、当事者の本音ほど役に立つものはありません。

★ここで使えるのが、「一般論」として口を割らせる方法です。

人間というのは、
「君はどう思う?」
と直球に投げられると、警戒心を働かせ、あまり進んで語りたがりません。
一方、ちょっと側面から攻めると、意外なほど反応が変わります。身に着けておきたいのが、
「みんなはどう思っている?」
という問いかけ方です。これで相手を個人的感情や考えという枠から解き放ってやるのです。周囲、世間、社会という前提を与えられた相手は、一般論の形を取って本音を漏らしてくれます。

たとえば、ほかの部署の人間の実態や人間関係を把握したいとき、やたらと小うるさいとウワサの課長がどの程度のものなのか、下についている同期の社員に聞くのに、
「あの課長の下じゃやりにくいだろうな」
と鎌をかけても通用しません。下手に口をすべらせて、悪評をまいたといわれたくないからです。ところが、
「おまえの課の人たち、あの課長の下ではやりにくいって言ってないか」
と聞けば、口を閉ざされることはないでしょう。個人の意見を求められたのではないから、安心して話すことができるわけです。

「いや、じつはこの前、○○さんがね・・・」などと始まれば、しめたものです。同僚の不幸な体験を例に挙げながらも、自分が当の課長をどう思っているか、言葉の端々から漏らし始めます。どれだけ小うるさいか、細かい指示がいかにわずらわしいかなど、次々に飛び出してきます。あっけないほど簡単に本音が明らかになります。

話のきっかけは同僚の話題でも、そこから先は、相手が普段から課長について思っている本音の部分なのです。タテマエでは「指示があるから、自分で工夫しなくて済むしね」などと言っていても、本音は「もっと自由にやらせて欲しい」ということなのかもしれません。うまく相槌を打って根掘り葉掘り聞き出せば、貴重な情報が一気に得られます。

人の本音をつかんでおくと、必要なときに攻撃材料になります。

★うまく立ち回っているように見える人でも、一般論という隠れ蓑があれば、これ幸いとばかりに不満をぶちまけることを知っておきましょう。





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