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握手はするだけで、「また会いたい」という気持ちにさせる




選挙演説を聞きに行くと、候補者から握手を求められることがあります。候補者には、毎日何百人と握手をするため、手が赤く腫れあがる人もいるといいます。

候補者が握手にこだわるのは、選挙では「握手した数と得票が比例する」という法則があるからで、これは心理学的に見ても納得のいく話です。握手には、親近感を高める効果があるからです。

たとえば、こんな実験があります。

被験者を初対面の人に会わせ、相手に対する印象を聞くというもので、会うときのシチュエーションには、つぎの三つのパターンが用意されました。
@ 目隠しをして話をし、握手はしない
A 目隠しをせずに会うが、話も握手もしない
B 目隠しをして握手をするが、話はしない

以上の方法で会わせ、別れてから相手の印象を訊ねる。被験者の答えは、シチュエーションによって大きく異なり、@は「距離を感じる」「形式的」、Aでは「冷たい」「横柄」という感想を持った人が多かった。

ところが、Bでは話をしなかったのに、「温かい」「信頼できる」「優しそう」といった感想が多かったようです。

要するに、顔を見たり、話したりするよりも、握手をした人に対してプラスの印象を受けた人が多かったということです。

さらに、「また会いたいか」という質問には、Bのパターンでは半数近くの人が「また会いたい」と答えたようです。それくらい、握手を交わした人に対して、人は親しみを感じ、好印象を受けやすいのです。


これは、相手の体と直接触れ合うことで、警戒心がやわらぎ、相手の人となりがなんとなく分かったような気分になるためと考えられます。

とくに、しっかり手を握ると、人と真面目に向き合おうとする、誠実な人と言う印象を与えやすくなります。

日本では、ふだんあいさつで握手をすることが少ないぶん、握手が相手に与える印象はより強くなります。

いきなり握手は、違和感をともなうかもしれませんが、ある程度打ち解けると、別れ際に握手を求めるだけで、「また会いたい」という気持ちを抱いてもらいやすくなるはずです。





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