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渋られたら引いてみる


ビジネスの世界で、誠意ある態度だけが実を結ぶと信じるのは、よほど世の中を知らない人間です。互いに利益がせめぎ合う中では、正直者の真心よりハッタリが役に立ち、本心とは逆の態度に出て、自分に有利な結論を得るのです。

たとえば、さんざんてこずらされ、ようやく商談成立が目前というときがきても、最後の詰めで滞ることはあり、いくら話し合っても突破口がみつからない。



★そんなときには、ハッタリをかましてみるのです。
「これまで長いこと付き合いさせていただいたのに、残念ですが」
と、嫌ならやめてもかまいません、とばかりに打ち切りを提案するのです。

もちろん、それは本音ではありません。なんとしてでも成立させたい商談だからこそ、大胆に脅しをかけます。相手側にしても、長い時間をかけた末にご破算となっては、すべてが無駄になります。

その弱みに付け込んで、「こちらは打ち切ってもいい」と宣言し、相手が全面降伏するよう仕掛けるのです。

交渉に要した時間が短い場合や、交渉の初期段階での「やめてもいい宣言」は、相手も失うものがあまりなく、すんなり受け入れられて本当に終わりになる確率が高いです。

★「嫌ならやめてもいい」が切り札になり得るのは、あくまで、じっくり時間をかけて続けてきた交渉のみ。土壇場の決めゼリフとここ得ることです。

相手側に「ここまでやってきて、今さらご破算になるのはもったいない、困る」という気持ちがなければ、この作戦は通用しません。そういう心理を逆手に取るのが、きわどい駆け引きに勝つコツです。

交渉ごとに長けた相手は、この「やめてもいい」という戦術を、先に仕掛けてくる可能性もあります。そのときは全面降伏などせず、まずは相手の本心を探ることです。ただのハッタリだと察知したら、そ知らぬふりをして、こちらも「やめようか」と考える様子を見せるのもいいでしょう。

相手は焦り始め、形勢逆転、こちらが優位に立つことになるでしょう。





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