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大物は「伝説になるような失敗」をつくっている

子どものころ、「神童」といわれたり、「末は博士か大臣か」などといわれた人もいることでしょう。

別にものすごいことをしたわけではなく、ちょっと面白い絵を描いたり、掛算や九九を覚えるのが早かったり、駅の名前や恐竜の名前などを暗記しただけで、周囲の大人たちは「神童だ」と騒ぎ立てます。

子どもの潜在能力や将来性を、とてつもなく過大評価してしまうのです。

これは、大人になってからも同じことが起こります。

たとえ平社員であっても、なんとなく「末恐ろしいヤツだな」とか「こいつは将来男お化けするぞ」と思わせることができれば、もう大物として扱われるのです。なぜなら、人は相手に対する「予感」に応じて態度を変えるからです。



ミシガン大学の心理学者、デビッド・バスによると、女性が男性を選ぶとき、もっとも大切にするのは男性の「将来性」であるといいます。また、経済力が有望化どうか、野心を持っているかどうかなども大切な判断材料になりますが、ここで大切なことは、現在の地位や経済力はさほど問題にしない、ということです。

バスの研究によれば、女性は自分にお金を貢いでくれる男性を、短期的には好む傾向にあるものの、長期的には好まないといいます。

もちろん、これは男女関係だけでなく、同性同士での評価についても同じことが言えるはずです。人は将来有望な人間に惹かれるのです。

そうは言っても、どうやって「将来性」をアピールするかなど、なかなか思いつかないものでしょう。

アドバイスがあるとすれば、「いい失敗」をしてレジェンドにすることです。
誰もが驚くような手柄を立てるなんて、そうそうできるものではありません。
ならば、成功したときの自分をアピールするのではなく、失敗したときの自分を最大限にアピールするのです。


たとえば、現役時代の長嶋茂雄さんは打席に立つとき、わざと大きめのヘルメットを被ることがあったそうです。特に相手がエース級のピッチャーだと、できるだけ大きなヘルメットを被るようにしていたそうです。

そして、三振するときには思いっきりフルスイングで三振する。すると、ただでさえブカブカのヘルメットは、フルスイングした勢いで宙に舞う。

こうなると相手ピッチャーも観客も「なんという豪快なスシングだ。もしねあれが当たっていたら確実にホームランだ」と思ってしまいます。そして「さすがは長嶋茂雄だ」と思ってしまいます。三振しながら、勝負に負けながら、自分の大物っぷりと末恐ろしさをアピールしたようです。

このように、失敗するときには「負けっぷり」を見せることも大切といえるでしょう。

商談が難航して、いよいよダメだとなったら、イチかパチかで相手の社長に直談判する。結果なんてどうでもいい。当たって砕けてしまえばいい。

ただ「あいつは○○社長に直談判したらしいぞ」「いや、社長室で土下座までしたって話もあるぞ」などと噂が流れ、「末恐ろしいヤツだ」と伝説が語られるようになれば、それで目的達成です。周囲の誰もが、あなたのことを大物として扱うようになるでしょう。





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