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文書で利用して「勝ち逃げ」するのも大物のテクニック

会話がどうしても苦手だという人、対面するとどうしても緊張してしまうという人は、文書を徹底的な活用しましょう。

口先の言葉は軽いですが、文書の言葉は重いです。実際に重いかどうかはともかく、少なくとも相手にそうした印象を与えることができます。

だから口調で伝えるのが苦手なぶん、手紙を書き、メールを書いて自分の思うところを伝えるのです。対面しての会話なら、声がうわずったり手が震えたり、目が泳いだりといろいろ大変ですが、文書であればそんな心配をする必要もないでしょう。

文書にするというと、それなりの文章力が必要に思われるかもしれませんが、少なくとも手紙レベルでは文章力など必要ありません。

それに最近はインターネット上にさまざまな文面のフォーマットが出回っていますので、自分の気に入った文句を切り貼りすればいい。手を抜くところは大いに手を抜くべきです。

そして「文書として書かれたものは、それ自体パワーがある」と主張しているのが、アメリカの国際マーケティングコンサルタント、マイク・スターです。



彼は著書『The Power Of Negotiating』の中で、「文書法」という概念を持ち出し、文書にはそれ自体にパワーがある、そして文書のいいところは「反論がこない」ところだ、と述べています。

確かに、口語ではなにかを主張したら、その場で反論が返ってくる。会話が苦手な人にとっては、これほど嫌なことはありません。

しかし、文書であれば当面は反論が返ってこない。自分の意見を言い切ったまま、「勝ち逃げ」できるのが文書の強みです。


よくスキャンダルや不祥事が発覚した芸能人が、事務所を通じてファックスでコメントを発表することがあります。

最近では、ホームページ上でコメントを発表することも増えてきました。これなどは典型的な「文書法」で、記者会見を開けば厳しい質問を受けてしまうでしょうが、文書でコメントを発表してしまえば追及を受けずにすみます。

しかも、文書という目に見える形で謝罪や反省の意を表しているのですから、後ろめたいこともありません。後で追及されても「その件に関しましては文書でコメントさせていただいたとおりです」と答えておけば、それでいいのです。

困ったときには文書によって「勝ち逃げ」することです。特に最近はメールというツールがあるわけですから、これを最大限に活用しましょう。頼みごとを断るとき、相手に無茶なお願いをするとき、あるいは目上の相手に意見するときなどは、メールによって伝えるようにすればいいのです。





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