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色のトリックで重い荷物も軽く見える




結婚式の披露宴というと、評判のよくないことが多い。量ばかりあってあまりおいしくない料理、延々と続く来賓の祝辞、そして重くてかさばる引き出物です。

これから電車を乗り継いで家まで帰らなければならないのに、重たい引き出物をもらってしまい、フーフーいいながら、家まで持って帰ったというのはよく聞く話ですね。

招待客にそんな思いをさせたくないなら、引き出物の包装紙や紙袋の色を工夫するのも一つの方法です。

黒や赤ではなく、白や明るい色を使うのです。そういう色には、重いものを軽く感じさせる心理効果があります。


アメリカのL・チェンスキンという色彩心理学者は、つぎのような事例を報告しています。


ある工場で、製品を運ぶのに黒い金属の箱を使っていると、やがて工員たちから、「重すぎて背骨が折れそうだ」という苦情が出るようになった。

このとき、会社側は、箱の中身を減らしたりはせず、その代わりに、黒い金属の箱をライトグリーンに塗り替えたのです。

そして、工員たちには、箱の中身に関してはふれず、このライトグリーンの箱を使わせた。すると、工員たちからの苦情が、パタリと止んだのです。「軽くなったので、運ぶのもラクになった」というのです。

実際、工員たちの動きは素早くなり、作業はスムーズに進むようになったというわけです。

このように、色には、物の重さを錯覚させる力があり、もっとも重く感じるのは黒、続いて、赤、緑、青、紫の順となります。

逆に、いちばん軽く感じるのは、白。ライトグリーンのような、淡い色も軽さを感じさせやすい。黒系でも、白が混ざったグレイなら、そんなには重くは感じないようです。


そういえば、引っ越し業者や運送業者が使うダンボール箱には、白い箱が増えています。これも、重い引っ越し荷物を、すこしでも軽く感じさせるための心理テクニックかもしれません。





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