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興奮した相手を落ち着かせるには、ゆっくりした話術




母親の子どもに対する言動を見ていると、無意識のうちに心理学にかなっている行動をとっているケースがあります。


たとえば、子どもがころんで、ケガをしたときです。泣いている子どもに向かって、「痛くない、痛くない」と、ゆっくり安心させるように話しかけます。

この母親の声を聞いて、子どもはだんだん安心してきます。
やがて痛みがそれほどではないことに気づき、泣きやむのです。これなど、まさに言葉の速度で子どもの心理を操っているといえます。


子どもが泣いているとき、「どうしたの!大丈夫!痛いところはどこ!」と矢継ぎ早に質問したのでは、子どもはますます興奮してしまいます。

痛いかどうかもわからないまま、さらに不安になって泣き続けるでしょう。子どもにかぎらず、人はゆっくりした話し声を聞くと、興奮していても、やがて気持ちが落ち着いてきます。

逆に、相手を興奮させたかったら、こちらがわざと早口でしゃべればいいのです。

この「速度」で人の心理を操る方法は、言葉だけでなく、態度で行なうこともできます。興奮している相手を落ち着かせたいときには、意識的にゆっくりした動作で接すればいいのです。

たとえば、何かのクレームを言いに会社までやってきた人がいたとします。このとき、怒りで興奮している相手に「まあ、落ち着いて」とでもいえば、火に油を注ぎかねません。

それよりも、「コーヒーでもどうぞ」などと言って、ゆっくりした動作でコーヒーをいれ、運ぶのです。あるいは「失礼します」と、ゆっくりとタバコに火をつけるのもいいでしょう。

こちらがゆっくりした動作をすることで、相手の興奮は次第におさまってきます。こちらのペースに巻き込み、冷静にさせたところで、話を聞けばいいのです。





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