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少しでも貸しを作っておけば、相手は裏切れなくなる




相手に小さな貸しをつくっておくと、それが相手にとっては、弱味になり、その後、大きな要求を呑ませやすくなるというのは、つぎの心理実験で確かめられています。

リーガンの行った実験で、二人ずつペアを組んで、絵画を見て歩いてもらう。このとき、1人はサクラ、もう一人が被験者です。

このときの行動に、二つのパターンをつくります。


★ ひとつは、休憩時間のとき、サクラの助手が自分のぶんだけでなく、被験者のぶんもいっしょにコーラを買ってくる。

★ もうひとつは、休憩時間に何も買ってこないというものです。

そして、絵画を見終わったあと、サクラは被験者に「くじ引きのチケットを何枚でもいいから、できるだけ多く買ってくれないか」と頼む。このとき、何枚買ってくるかを調査したのです。

結果は、コーラを買ってきてもらった被験者のほうが、コーラを買ってもらわなかった被験者にくらべて、二倍のチケットを買った。

「コーラを買ってきてもらった」という小さな負い目が、より多くを課オアと言う気持ちにつながったのです。

こうした人間心理は、「返報性のルール」と呼ばれています。


人間は人から受けた恩や借りは、なるべく返したいと思うものです。

たとえば、バレンタインデーや誕生日に、生命保険のおばちゃんがチョコをプレゼントしてくれるのもそうです。その返報として、保険に入ってくれることをおばちゃんたちは狙っているわけです。

逆に言えば、機会があるたびに、相手とはできるだけ小さな恩を売っておくと、その後何かと好都合だといえます。

出張のみやげ、誕生日のプレゼント、仕事のちょっとした手伝いなど、なにかと貸しをつくっておけば、いざというとき、相手はこちらの要求を呑まざるを得なくなるのです。





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